ADHD的先輩が欲しい

 わたしが子どもの頃は

発達障害なんて言葉は聞いたことが無かった

勉強にある程度ついて行けるかどうか

それくらいしか判断基準がなかったように思う


社会に出て 生きることが一気に苦しくなった

もちろん学生時代も情緒不安定なところがあったけど

社会人になってからは泣いてばかりいた

自分がどうしてこんなに辛いのか

どうしていつもこんなに疲れているのか

分からなかった

とにかくいつも張り詰めていて

休みになると熱を出していた


生きるのがあまりに大変で

心療内科に行ってみたけど

安定剤を一生飲むことになると言われて

その一歩を踏み出す勇気が出なかった

それで 自分の状態がどういうことなのか

自分で調べて解決するしかない そう思った


もちろん安定剤を飲むことも1つの解決策なのかも知れない

それぞれの決断がある

でもわたしにはその時ではない気がした

何か違う気がする 調べてみないと


そうやって何年か模索しているうちに

1冊の本と出会う

今でも大切に持っている

ADHD入門のような素敵な本だった

そのおかげで わたしはADHDなのだと理解できた

その後も色々な出会いやキッカケで更に発達障害について詳しくなれた


でも実際その道のりは本当に大変で

自分の感情の波に翻弄されながら

必死に探し出した答えでもある


ADHDに詳しい当事者の先輩が欲しかった


正直な感想だ

そうしたらこんなに苦労しなかったのに

そう思う

だからわたしは困っている人にはそれとなくヒントを出したり

相談されたら しっかり情報を伝えるようにしている

いい先輩にはなれないかも知れないけど

少しでもわたしの経験や知識が

今悩んでいる発達特性持ちの誰かの助けになってくれれば

そう願っている

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